「よし、片付けよう!」と意気込んで部屋を整理し始めたのに、気づけば床や机の上が物であふれてしまい、逆に散らかってしまった…そんな経験はありませんか?
片付けは本来部屋をスッキリさせるための行動なのに、なぜか余計に散らかってしまうことがあります。
「片付けられない性格なのかも…」と落ち込んでしまう人もいるかもしれませんが、実は多くの人が同じ悩みを抱えています。
本記事では、片付けで散らかってしまう主な原因と、その解決策を5つのステップに分けて詳しく解説していきます。

部屋全体に物を出しすぎてしまい、どこから手をつけていいかわからなくなったり、作業時間や体力、集中力を過大に見積もってしまうなどの理由で、片付けに挫折してしまう事があります。
片付けは思った以上に時間と体力、集中力を要します。大掛かりな片付けの場合、1日で終わらないことも多いですが、「今日中に一気に終わらせよう!」と欲張って取りかかり、結局途中で力尽きてしまうケースが多くあります。
時間切れや疲労で中断すると、再開のタイミングを失い、「また後でやろう」と出しっぱなし・散らかりっぱなしの状態が長く続いてしまいます。
・とにかく終わらせたいと焦るあまり、計画を立てずに動いてしまう。
・片付けに慣れていないと、どのくらい時間がかかるかを正しく想定できていない。
①小さなエリアに分割して取りかかる
「机の引き出し1段目だけ」「クローゼットの上段だけ」など、少しずつ進めると、達成感が得やすく、モチベーションが保ちやすい
②1日or1回の作業を30分〜1時間に区切る
タイマーを使い短時間の集中作業を繰り返すと効率的。作業後は必ず休憩を入れる
片付けたいという気持ちはあっても、「どんな部屋にしたいか」が具体的に定まっていない状態だと、片付けの優先順位や、仕分けや収納の判断がブレてなかなか進まなかったり、あちこちに手を出して収拾がつかなくなったりして、片付けが中途半端なまま終わってしまいます。
・ゴールイメージがないと、「どこまで片付ければよいのか」「何を捨てればいいのか」が分からない。
・判断基準が決まっていないため、時間だけがかかって疲れてしまう。
①理想の部屋・空間を明確にイメージする
写真やイラストで「こんな部屋にしたい」というビジョンを可視化する。たとえば「床に何もない状態」「テーブルに花を飾る余裕を持つ」など具体的に決める
②仕分けの基準を先に作る
「1年使わなかったら処分」「同じカテゴリのものは〇〇個まで」などルールを決めると、決断がブレにくくなるので作業効率が上がる
使わないことがわかっているのに「いつか使うかも」「もったいない」で捨てられなかったり、思い出のある物や高価な物だけでなく、紙袋や空き箱など何でも「とりあえず置いておく」クセが抜けないなどがあります。
・「まだ使えるものを捨てる=浪費」という思い込みがある。
・思い出がある物を処分することに罪悪感がある。
・捨てる行為そのものに抵抗を感じ、先延ばしにしてしまう。
①「手放す=捨てる」以外の選択肢を持つ
フリマアプリ・リサイクルショップなどで売る、寄付する、友人に譲るなど、次の活用先を考えておくのも良い
②保留ボックスを活用する
一度迷った物は保留ボックスに入れ、一定期間が経っても使わないなら処分する。「本当に必要だったら自然と使うはず」という考え方を身につける
③使わないまま放置するほうが「もったいない」と考える
物を持っているだけでは意味がなく、使われてこそ価値がある。「今後も使わないなら、必要な人の手に渡るほうが良い」と考える
「必要なもの・不要なもの」仕分け作業には多くの決断を伴います。長時間の判断作業が続くと脳が疲弊し、途中からやる気がなくなってしまい、散らかった状態で作業が中断されてしまいます。
・クローゼット全部、部屋全体など大きな範囲を一気に片付けようとすると、膨大な判断が必要になり、脳がオーバーヒートする。
・休憩を取らずに何時間も片付けると、脳が疲れて判断力が低下する。
・途中でエネルギー切れになり、「とりあえず置いておこう」と中断してしまう。
①「作業30分+休憩10分」など短いペースの作業を繰り返すようにする。
長時間の作業より、短い作業を繰り返す方が効率良く作業がすすむ
②小さな範囲ごとに片付ける
「今日はデスクの引き出し1段だけ」「クローゼットの左半分だけ」など、決断の量を減らす。一度に判断する物の数が少なければ、脳が疲れにくい
散らばっているモノを、空いている場所へポイポイ移動させているだけだと、結局、他の場所が散らかってしまい根本的な解決にはなりません。
・とりあえず目につかないように片付けたい」という気持ちが強い。
・モノの定位置(帰る場所)が決まっていないため、移動先のあてもなく倉庫や押し入れがパンパンになる。
①まずは仕分け&不要物の処分を優先
収納を増やす前に、物自体を減らしてから本当に必要な収納スペースを考える。「要らないもの」を持ち続けないというのが最重要。
②定位置を決める
モノを「どこに置くか」を明確にルール化。使う場所の近くに収納スペースを用意すると、戻しやすくなる
③収納グッズは後から検討
仕分けで物の量やサイズが確定してから、必要な収納アイテムを選ぶ
「一度に理想の形にしなければ」「絶対にミスしたくない」というプレッシャーが強いと、かえって作業が前に進みにくくなります。結果的に途中で片付けが止まり、物を広げっぱなしにする原因となります。
・完璧にできないと「中途半端にするくらいならやめてしまおう」という極端な思考に陥る。
・作業の区切りが見えず、どの段階で良しとするかがわからない。
①「60点でOK」思考を取り入れる
まずは「生活に支障がないレベル」で良しとし、徐々に理想に近づけていく。やりながら試行錯誤するうちに、自然と改善点が見えてくる
②段階的に目標を設定する
「まずは床に物がない状態」「次は机の上を何もない状態に」など、小さなゴールを積み重ねていき、クリアするたびに達成感を味わう

片付けに苦手意識を持つ人でも実践しやすいように、片付けを成功させるための5ステップを紹介します。
一度に全部を完璧にやろうとするのではなく、小さなエリアや区切られた作業を積み重ねることで、最終的に部屋全体を整えていくのがポイントです。
漠然と片付けを始めると、途中で何をどうすればいいかわからない状態になりがちです。明確な目的があれば、「なぜ捨てるのか」「どこに収納するのか」の判断基準がはっきりし、作業がブレにくくなります。
①理想の部屋をイメージする
・「すっきりとしたリビングでリラックスしたい」「クローゼットを使いやすく整えたい」など、自分の理想の部屋をイメージすると良いでしょう。
・写真やインテリア雑誌を参考に、視覚的なイメージを固めるのもおすすめです。
②片付けの優先順位を決める
「まずは寝室を整える」「キッチンに余計な物がない状態を目指す」など、最初に手をつけるエリアを決めましょう。
③目標の具体例を設定する
「今月中にこれだけは完了する」「1日1エリアずつ進める」など、数値や期限を明確にすると達成しやすくなります。
④片付け後のメリットを意識する
「朝の支度が楽になる」「気分がスッキリして集中力が上がる」など、片付けによって得られるメリットを意識しておきましょう。
一度に部屋全体を片付けようとすると、大量の物があふれて散らかってしまいます。小さな範囲に区切って片付けることで、短時間で完結しやすくなり、達成感も得やすくなります。
①部屋をゾーンや収納場所ごとに細分化する
例えば「クローゼットの上段」「デスクの引き出し」「本棚の1段目だけ」など、極力小さく区切るのがおすすめです。
②ゾーンごとに片付けを進める
「リビングの棚の上」「デスクの引き出し1つ」「クローゼットの左半分」など、小さな範囲ごとに片付けます。
③作業時間を区切る
「1回30分~1時間程度」でできる範囲を目安に設定します。タイマーを使うと集中しやすくなります。
④途中でやめてもOKな仕組みを作る
片付けが途中で止まっても散らかりにくいように、一時的な「仮置きボックス」を活用するのも良いでしょう。
片付けの本質は「必要な物を厳選して、それを取り出しやすく整理・収納すること」です。仕分けが曖昧だと、不用品が残り整理が大変になってしまうため、また散らかる原因になります。
①基準を明確にする
「1年間使わなかった物は捨てる」「同じような物は1つ残して処分する」など、ルールを作ると判断がスムーズになります。
②3つのカテゴリーに分ける
・必要なもの(よく使う・大切なもの)
・不要なもの(今後使わない・壊れているもの)
・迷うもの(一旦保留して、一定期間後に判断)
③迷いすぎないように時間制限を設定する
迷い始めるとキリがないので、「1つの物を判断するのに5秒」などと決めてサクサク仕分けるのがおすすめです。
④「もったいない」と思う気持ちを克服する
使わないものを持ち続けることこそが「もったいない」とも考えられます。必要としている人に譲ることで、物の価値を活かせることもあるでしょう。
仕分けして減らした物を、取り出しやすく戻しやすい状態にしておかないと、せっかく片付けても散らかりやすいです。収納の工夫次第では、部屋の見た目だけでなく、生活の効率も大きく変わります。
①「よく使うもの」と「たまに使うもの」を分ける
・よく使うもの → 取り出しやすい場所に収納(例:デスクの引き出し、玄関近く)
・たまに使うもの → 収納スペースの奥や高い位置に(例:押し入れの上段)
②収納スペースを「8割ルール」で管理する
パンパンに詰め込むと取り出しづらくなるので、7~8割の収納率を目安にします。
③収納グッズは必要に応じて後で買う
仕分け後の量やサイズを把握したうえで、最適な収納アイテムを選びましょう。先に買ってしまうとサイズが合わなかったり、無駄遣いにつながりやすくなります。

片付けを成功させるには、部屋をきれいにするその瞬間だけでなく、「きれいな状態を保つ仕組みや習慣」を継続することが欠かせません。
ここでは、リバウンドを防ぐための考え方と具体的な習慣づくりのポイントを詳しく解説します。
短期集中で一気にきれいにするというスタイルは、大掃除など特別なイベントのように感じます。しかし、その後の日常で「使ったものを出しっぱなしにする」「物を買いすぎる」といった行動を変えないままだと、すぐにまた散らかってしまうでしょう。
・片付けは「特別なイベント」ではなく、日常の一部としてとらえる
・掃除や洗濯などと同じように、「毎日少しずつ」やる意識を持つ
いくら片付けても物が増え続ければ収まりきらなくなります。散らかった部屋に戻ってしまう大きな原因は、持ち物が多すぎることにもあるでしょう。
・1つ買ったら1つ手放す
服や雑貨などを新しく買うなら、古いものを1つ処分・譲るなどして物を増やさない
・衝動買いを防ぐ
欲しい物があってもすぐ買わず、「一晩考える」などワンクッション置き、本当に必要かどうか、時間を置いて冷静に判断する
片付けは「収納場所を決める」だけでなく、そこに戻すまでがワンセットです。テーブルの上に物が出しっぱなしになるのを防げれば、日常的に部屋が散らかるリスクが減ります。
・定位置をはっきり決める
どの物がどこに入っているか、一緒に住んでいる人にもわかるようにラベルを貼るなど工夫する
・「すべての物に帰る場所がある」という意識をもつ
使ったものを元に戻すのは当たり前、というマインドを持つ
・1日5分のリセットタイムを設ける
夜寝る前や朝出勤前などに5分だけ確保し、テーブルや床に出ている物をサッと片付ける
生活スタイルや持ち物の好みは、時間とともに変化します。一度片付けたからといって永遠にそのまま……ということはまずありません。
定期的に点検・修正することで、余計な物や使わなくなった物を持ち続ける状況を避けられます。
・週末や月末に見直しデーを設定
「最近使わなかったものはないか?」とクローゼットや収納をチェックし、使わないと感じたら「手放す候補リスト」に入れる
・保留ボックスを活用
片付け時に迷った物は一旦保留ボックスへ入れ、一定期間使わなければ処分・譲渡する
散らかっている状態を許容すると、ちょっとずつ物が増えても気にならなくなり、いつの間にか元に戻ってしまいます。逆に「部屋はいつもスッキリしているのが普通」というマインドになると、少し散らかるだけでも違和感を覚え、自然と元に戻そうと行動します。
・きれいな部屋のメリットを意識する
心地よさや、時間の節約(探し物が減る)になる、お金の無駄遣いが減るなどのメリットがある
・リバウンドしたときのデメリットを意識する
また片付けに大きな時間と労力がかかってしまう、ストレスが増えるなどデメリットがある

- 片付けるつもりが、逆に部屋が散らかってしまうのはどうして?
- 一度に広範囲を片付けようとして、必要・不要の仕分けで大量の物を一気に広げてしまうのが主な原因です。
途中で疲れてしまい、引き出してきた物を元の場所に戻さないまま放置すると、さらに散らかってしまいます。
小さなエリアごとに区切って片付けると、散らかりを最小限にできます。
- 仕分けしていると、捨てるかどうか迷いすぎて作業が進みません。
- 迷いすぎると「決断疲れ」を起こしやすいです。先に「1年以上使っていない物は処分」「同じジャンルは○個まで」などのルールを設定しましょう。
迷ったら「保留ボックス」に入れ、1か月後に見直す方法もおすすめです。
- 片付けを始めても、途中で集中力が切れてしまいます。どうすればいいですか?
- 長時間作業は脳が疲れてしまう原因になります。15~30分ごとにタイマーをセットし、こまめに休憩をはさむ「短時間集中」のやり方が効果的です。
作業前後でビフォーアフターの写真を撮ると達成感を得られ、やる気が続きやすくなります。
- 「もったいない」という気持ちが強く、使っていない物でも手放せません。
- 実際に使わないまま放置しておく方が「もったいない」と考えましょう。
使わない物はフリマアプリやリサイクルショップを活用すれば、必要な人が使ってくれたり、少額でも収益に変わります。
物を大切にする意味でも、「次の活用先」を見つけるのがおすすめです。
- 一度片付いても、すぐに元の散らかった状態に戻ってしまいます。
- 片付け後の「リバウンド」を防ぐには、日常的なルーティン化が不可欠です。例えば「寝る前の5分リセット」を習慣にすると、溜まった物をこまめに元に戻せます。
また「1つ買ったら1つ手放す」ルールを取り入れると、物が増えすぎず、片付いた状態を維持しやすくなります。

「片付けようとすると散らかる」現象を防ぐには、一気にやろうとせず、小さな範囲から進めることが大切です。
仕分けのルールを決め、迷う時間を減らすことでスムーズに片付けられます。また、「使ったら元に戻す」習慣を身につけることで、片付けの負担を軽減し、リバウンドを防げます。
片付けは一度やって終わりではなく、定期的な見直しが必要です。週1回や月1回の点検を習慣にし、不要な物を手放せば、散らかりにくい環境を維持できます。
まずは引き出し1つなど、小さな範囲から取り組み、無理なく片付けを続けていきましょう。